はじめまして。いつも温かいご支援をありがとうございます。
とりくむゑメンバーの田島夕貴です。
私は、2017年9月からの1年間、ルワンダへ留学しました。現在は大学教員として、ルワンダの教育について研究しています。

(小学校の様子 2018年9月撮影)
留学中、私がルワンダの教育研究をライフワークにしようと決めるきっかけとなった、「和解の理論と実践」という忘れられない授業があります。今回は、その授業での出来事を紹介します。
1994年、ルワンダは大規模なジェノサイドを経験しました。約100日間で、多数派のエスニック集団のフトゥにより、少数派トゥチの80万人ほどが殺戮されたと言われています。授業には、ジェノサイドの影響を受けながら育った学生たちが多く参加していました。中でも、ある友人の変化が印象に残っています。
授業の初回、その友人はこう言いました。
「和解とはドラマのようなもの。全員が自分の役割を演じているだけ。」
友人は、和解に対して強い不信感を抱いていました。本人はジェノサイドを直接経験はしていませんが、家族はその影響を受け、命を守るためにルワンダを離れざるを得ませんでした。

(「和解の理論と実践」授業の様子 2018年1月撮影)
数週間後、ジェノサイド記念館を訪れました。展示された遺骨や遺品を見学する中で、友人は「和解は不可能だと思う」と語りました。
私自身も、泣き崩れる友人たちを前に、完全に痛みを共有できない自分の無力さを感じました。
しかし、その後の授業で変化がありました。
ジェノサイドを経験した被害者と加害者をゲストに招き、彼らの経験を聞く機会がありました。同じ地域で暮らしていた人々が、長い年月をかけて対話を重ね、和解に至った過程を聞いた後、友人はこう言いました。
「和解は簡単ではなく、とても長い時間がかかる。でも、不可能ではないと思った。」

(授業のゲストスピーカーとの集合写真 2018年1月撮影)
さらに別の回では、加害者側のエスニシティをルーツに持つ女性の話を聞き、
「今まで一方向からしか話を聞いてこなかった。もっと色々な話を知りたい。」
と語りました。
私は、授業をとおして、和解や平和に積極的に関わろうと変化していく友人の姿に、衝撃を受けました。
もちろん、一つの授業だけで人が変わるわけではありません。しかし、異なる立場の人々の声に耳を傾け、対話を重ねることで、人の考えは少しずつ変わる。その変化こそが、平和への第一歩なのだと感じました。そして、その変化を支える教育の重要な力を目の当たりにし、ルワンダの教育研究を志しました。

(コンゴ民主共和国へのスタディーツアー 2018年9月撮影)
今回のクラウドファンディングで支援をしているYENAは、アフリカ大湖地域で紛争の影響を受ける若者たちを対象に、平和教育ワークショップを実施しています。
私は、あの授業で見た友人の変化を忘れることができません。だからこそ今も、教育で平和をつくるという可能性を信じています。
皆さまのご支援が、アフリカの若者たちが平和をつくる機会につながります。引き続き、温かい応援をどうぞよろしくお願いいたします。
田島夕貴