【クラファン進捗報告と文脈雑記】
クラウドファンディングは、現在359万9,000円、126名の方からご支援をいただき、目標の45%まで来ました。
毎日コツコツと、応援してくださる方が増えています。ご支援に加えて、投稿のシェアや個別でのご紹介など、皆さんがそれぞれのつながりの中で、この挑戦を届けてくださっていることにも、本当に感謝しています。
残り46日。ここからは、僕たちの考え方や実際に取り組んでいる事業について、もっと知っていただきたいと思っています。来週以降は動画の配信も始めます。文章では伝えきれていなかった現場のことや、そこで何を考えているのかを、僕たち自身の言葉でお届けしていきます。
【文脈雑記|「知っている場所」が増えると、世界は少し面白くなる】
ニュースで知らない町の名前を聞いても、そのまま聞き流してしまうことがあります。でも、一度でも訪れて、誰かと話し、ご飯を食べた町の名前が出てくると、急に耳が向く。「あのお店はどうしているだろう」と、具体的な顔や風景が浮かんできます。
町までの距離は変わっていないのに、自分との距離は近くなっている。僕は、この変化がとても面白いと思っています。
藤枝や網代も、僕にとって最初から特別な場所だったわけではありません。通うようになり、地域の人と知り合って、少しずつ話を聞く中で、見えるものが変わっていきました。
例えば、藤枝の旧表具店「松雲堂」。初めて建物を見たときは、天井が高い、独特な空間だなと思うかもしれません。でも、そこが掛け軸や襖を扱う職人の仕事場だったと知ると、その高さに理由が見えてきます。この場所でどんなふうに手を動かしていたのだろうと、かつての仕事を想像するようになる。
建物自体は何も変わっていません。変わったのは、こちらの見方です。
文脈を知るというのは、こういうことなのだと思います。目の前の形と、そこに積み重なってきた人の営みがつながる。その瞬間に、何となく見ていたものが、もう少し知りたいものになる。
そして、知るほどに、気にかかるようになります。
あの建物は次にどう使われるのか。あの人がやろうとしていたことは進んでいるのか。近くまで行くなら、少し足を延ばしてみようか。そうやって、次の行動も少しずつ変わっていきます。
これは、地域のために何かをしなければ、という気持ちよりも手前にある感覚だと思います。面白い場所を見つけたからまた行きたいし、知っている人が挑戦しているから応援したくなる。自分の暮らしの中に、楽しみや気がかりが一つ増えるようなことです。
日本中の町を自分事として考えるのは、なかなか難しい。でも、顔の浮かぶ人がいる町なら、少し気にかけることができる。その場所で何かが始まればうれしいし、大切にされてきたものがなくなると聞けば、寂しいと感じる。
そんな場所が一つ、二つと増えていくと、普段目にするニュースも、旅行先の選び方も変わってくる。自分が暮らしている町についても、「いつも通り過ぎているあの建物には、どんな背景があるのだろう」と気になり始めるかもしれません。
世界が少し面白くなる、というのは、僕にとってそういう感覚です。
文脈不動産を通じて、藤枝や網代が、皆さんにとってそんな場所になったらうれしいと思っています。現地に来ていただけたらもちろんうれしいですが、まずは一つの建物のことや、そこに関わる人のことを知ってもらうところからでも、関係は始まるはずです。
来週以降に始める動画の配信も、そのきっかけにしたいと思っています。僕たちがどんな場所に惹かれ、誰の話を聞き、何に迷いながら事業を進めているのか。少しずつお伝えする中で、「今度、藤枝に行ってみようかな」「網代のあの場所を見てみたいな」と思っていただけたら、何よりです。
126名の方からいただいた応援を力に、ここからさらに、この土地を知る人、気にかける人を増やしていきたいと思います。
引き続き、応援をよろしくお願いします。